プサン公演の模様を松浦真寿美(Vo)がリポートします♪ |
プサン公演関連の記事が朝日新聞さんと西日本新聞さんに掲載されました。
10月27日(土)の朝一に博多港よりビートルに乗りました。
私は少し乗り物酔いをする方ではあったのですが、いつもはそんなにひどくないし、何より夜に演奏があったので口が渇くことがある酔い止めは飲まずに乗り込みました。それにビートルはそんなに揺れないと思っていたので。。
ところが、、、出港するや否や、ドドーンと縦揺れ!
船内に一瞬悲鳴が起こるほどでした。まさかこのまま続くはずは無いと思ったものの、何とプサン港までの約3時間30分、まるで遊園地のバイキング船に乗っているかのような船旅だったんですよ。船内はまさに阿鼻叫喚の地獄絵図さながら。。。ひたすら通路に横たわる人々。。。スウィングストリートの面々も例外ではありません。
私はというと就航して30分ぐらい我慢したけど、これはまずいと酔い止めを服用、が、時すでに遅し、エチケット袋を4、5回お代わりして、さらに下船の時には袋のお持ち帰りまでしてしまいました。
なんでも太平洋に突然出来た台風の影響だそうです。運行中止ギリギリのラインで出航したそうな。
船を降り、少し落ち着いたところで思ったことは、集団心理って怖いなってことでした。だって大げさじゃなく、多くの人が死ぬ思いをして、これはまずいんじゃないかと思っているはずなのに、私を含めて誰一人として引き返そうとは言わないんだもの。考えるとぞっとしました。
しかしまあ、演奏の前というのにいためてしまった喉と三半規管、さらに体力消耗と脱水症状。無事歌えるのだろうか?
船を降りてもしばらくは船酔い状態は抜けませんが、スケジュールが詰まっているのでそうも言ってられません。タクシーに乗り込みホテルにチェックイン後、すぐさま焼肉(
午後2時〜)。もうお腹の中には何も入ってなかったし、食べとかないと体が持たないので頑張って食べました。所狭しと並ぶ付けあわせのお惣菜やキムチ、野菜、そしてバンドのみんなは昼から韓国ビール。味については美味しかったですよ。お肉の味付けは少し甘辛くて食べやすかったです。でも、私は、飲んでないのに酔っ払い状態が続いてます。。。
その後会場となる慶星(キョンソン)大学へ。かなり急な坂の上にそびえ立つ、立派な大学でした。
会場にはいたるところにポスターが張られ、地面にまで張られています。地面のポスターがメンバーを会場へと導いてくれます。嬉しいなあ。
会場に着いて、すぐにリハーサルを始めました。メンバー一同やや緊張の面持ちでステージに上がります。予想以上の素晴らしいホールです。350人ほど入ります。アウェイにやってきたぞという感じで、気合の入ったリハをこなしました。その後、控え室にて、共演のプサン・ジャズ・オーケストラ(BJO)の皆さんが用意してくださったお弁当を頂き、しばしの自由時間。それぞれに寛いだり、最後の練習をしたりして本番を待ちます。
ちなみに地下には個室の練習室がずらり。
キョンソン大学は音楽科もある総合大学なのです。韓国は日本よりずっと音楽教育が盛んみたいです。日本にはそんな大学少ないですよね。うらやましい。
ちゃっかり練習室をお借りして、音大生になった気分を味わってみました。いいなあ、これだけ至れり尽くせりだと、そりゃ、上手くなるでしょう。
一応、初の海外公演なので最初は少し緊張してたけど、日本語を話してくれる世話役の方も気を使ってくださったし、会場のスタッフさんや共演のBJOのメンバーと、片言日本語や、三つぐらいしか知らない韓国語や英語でコミュニケーションを取っているうちに少しずつ気持ちは落ち着き、やがて本番を迎えました。
一部がスウィングストリート、二部がプサンジャズオーケストラです。幕が上がるや否や、予想をはるかに超える大盛り上りでした。
福岡のお客さんはわりと大人しく、じっくり聴いてくれる感じだけど、プサンはとにかく熱いです。ここぞとばかりに楽しんじゃおうって感じですね。その拍手の大きさ、歓声の大きさ。
私はまだ、ビートルでの船酔いが続き、二日酔い状態だったし、バンドのみんなも万全からはほど遠い体調だったにもかかわらず、みんなここぞとばかりの集中力を発揮し、そして目いっぱい楽しんでました。バンドの演奏はいつに無く熱く、白熱したものになりました。メンバーが一体になって、会場のお客さんとも一つになれた感じ。
歌については反省点は有りすぎるほどたくさんあるけど、どうやら熱唱型が多い韓国では、私のようなタイプは珍しかったのか、BJOのボーカーリストともタイプがぜんぜん違ってたし、まあまあ受けてたみたい。。。
本番を終えて次はプサンジャズオーケストラの演奏を聴きました。スウィングストリートがアンサンブル主体のビッグバンドであるのに対し、BJOは凝ったアレンジとソリストのレヴェルの高さが光るビッグコンボといった感じの演奏でした。ほとんどのメンバーが30歳前後で、半分がプロフェッショナル、そしてほぼ全員が正当な音楽教育を受けた、つわものぞろいのバンドです。思っていた以上に上手いバンドでした。特にトランペットセクションの音の分厚さ。とても3人とは思えませんでした。
写真は少しピンボケしてるけど、ボーカルのお姉さんもめちゃウマでした。スキャットばりばりのテクニックのあるボーカリストでした。勉強になります。
我らがSSJOとプサンの雄BJO。どちらが上手いとか良いとかそんなレベルの話ではなく、バンドのタイプがぜんぜん違うから、聴く人も楽しめたんじゃないかな?
スウィングストリートのみんなは、BJOの個人の演奏レヴェルに度肝を抜かれてたし、BJOのメンバーの話ではSSJO の、特にトロンボーンのハーモニーが素晴らしいとのことでした。あと、SSJOのメンバーの年齢差に驚いてましたね。なんせ、下は16歳から上は60歳超ですからね。
これだけの年齢差の人間が集まって同じバンドにいるってのは楽しそうだなぁということでした。年齢や音楽のキャリアもばらばらの人間が協力して、こうやって一つのサウンドを作り上げていることに、感動されていたようです。
本番を終えて着替えを済ませ、いつも通り、片付けの遅い私は一番最後に控え室を後にし、外に出てみると、、、何とメンバーが写真攻めにあっているではありませんか!
特に、スウィングストリートの今や花形メンバーの高校生3人は、まるでアイドルか何かのようにもみくちゃ。
松浦も、本番後に同年代の女の子と一緒に写真を撮られたりして嬉しかったです。
プサンのお客さんはほんとに温かいです。私たちにとって、もはやプサンはアウェイどころか完全にホームです。わが身を振り返って、今までこれほどまでに心を開いて外国の方を迎えて来ただろうかと考えてしまいました。
後ろ髪惹かれるようにして会場を後にし、次に向かった先は、またしても焼肉屋さん。BJOの方が用意してくださっていました。今度は豚の焼肉です。もう食べ切れないよぉ。でも、こちらでは食べきれないほどにもてなすみたいですね。もったいないなと思いましたが文化の違いということで。。。
そのあと、今度はMONKというお店に移動。プサンでも指折りのジャズスポットです。で、深夜のセッションを楽しみました。
松浦も2曲歌わせて頂きました。楽しかった!!
名残惜しいけれど、ここでBJOのメンバーとはお別れ。。。再会を誓いあったのでした。一応、2009年、福岡での共演を目指しているけど、これからは時々行き来しあいたいものです。
BJOのメンバーが来福するときにはSSJOのメンバーが味わった歓待以上のものでもてなしたいなぁ。その時には、いつも私たちを支えてくださっているSSJOのサポーターの皆さん、宜しくお願いしますね!!
ホテルに帰ってもなんとなく眠る気になれなくて、メンバー2人と旅のコーディネーターの稲垣さんとの3人とともに、ホテルの側をお散歩しました。キレイでしょ?海には橋がかかり、深夜2時までライトアップされてます。
結局、深夜3時過ぎまで海沿いのカフェにいたんだけど、その間、通りはずっとにぎわっていました。とても真夜中とは思えない活気です。『韓国って景気良いんだなあ』と思ったんだけど、これでも不景気だそうです。でも、どう見ても福岡の何倍も景気が良いんだけど。。。
明け方に眠りに付いたものの、翌日の朝は7時半にモーニングコールで飛び起き、8時からバンドのみんなで朝のお散歩。昨夜、にぎわっていた海岸は、朝は朝で、またそれなりににぎわってます。この街の活力は底なしのようです。
朝食は豆モヤシ雑炊。朝から熱々の器で、辛い雑炊をふうふう言いながらいただきました。でも、不思議と、するりとお腹に入っていく感じ。これが地元に人のパワーの秘密だったりするのかな?
日曜日の朝というのに食堂はほぼ満員でした。
その後は一応自由行動。で、私はメガマートでお買い物チームに参加しました。一時間しか時間が無かったけど目いっぱいお買い物しました。
外国のスーパーって大好きなんですよね。多分私が一番買い物してました。なんと、帰りのお財布には、恐ろしいことに韓国ウォンの残りが、日本円にして300〜400円くらいしか入ってませんでした。
さて、帰りのビートルは、、、今度は信じられないくらいの静けさで、あっという間に福岡にたどり着いたのでした。行きのあの地獄絵図は何だったんだろう。。。たった24時間のプサン滞在。でも、私にとってかけがえの無い旅となりました。たぶんメンバーの誰にとっても。近い将来にこの旅の成果が、はっきりと形になって現れてくるのではないかと思います。 また、がんばるぞ。
最後になりましたが、この旅のコーディネート、通訳、メンバーの世話など、そのすべてを引き受けてくださったギタリストの稲垣様、ボランティアの皆様、共演のプサンジャズオーケストラの関係者の方々、そして、メンバーのご家族と、わざわざ会場まで足を運んでくださった原田様はじめスウィングストリートのサポーターの方々に、心より感謝いたします。
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